救命士の勉強

ほんとにそれ救急車って必要ですか?救急車の適正利用について考えよう

いちパパ

どーも‼いちパパです。

今日は、現役救命士による救急車の適正利用についての記事になります。

なお、記事は私個人の意見になります。くれぐれも、救急車を呼ばなかったから、症状が悪化したなんてことはないようにしてくださいね。

この記事がおすすめな人
  • 救急隊の現状が知りたい
  • どんな症状なら救急車を呼んだらいいか分からない

私は救急隊として年間300件程の救急出場をしています。

その中で一つ気になる点があります。

それは、軽症傷病者の多さです。

10件救急に行き、その内6~8件は軽症または中等症の場合がほとんどです。

それではどんな事案があったのか見ていきましょう。

救急車に乗っているとこんな事案があります

タクシーのように救急車を利用

これは玄関先で待っている人がほとんどです。

しかも、入院セットを持参して救急車にズケズケと乗り込んできます。

いちパパ

今日はどうされたんですか?

1週間前から腰が痛くて・・・おなかもちょっと痛い・・・

呼吸もしずらいような気がする・・・全身がだるい・・・

今日透析の日・・・

特徴として、症状がはっきりしないことです。

救急隊は、傷病者の主訴や所見を医師に伝え、病院に搬送しなければなりません。

症状がはっきりしないと、救急隊として医師に説明する時、申し訳ない気持ちでいっぱいになってしまいます。

この時よく医師によく言われること・・・

医師

それ、救急車で来る必要ある??

私も、そう思うんですが・・・

もちろん救急隊として、緊急性がなく、本人が搬送を拒否する場合は搬送を行わないことも出来ます。

しかし、お年寄りの方では、大きな疾患が隠れていても、症状が現れない場合も少なくありません。

症状を訴えており、救急車で行きたいという人を無理やり「タクシーで行ってください」とは言いにくいのです。

また、一人暮らしの高齢者の場合では、身寄りがない方、家族が遠くに住んでいることから、自分で病院にいけない方もいます。

タクシーを呼べば、行けるのですが、タクシー代を惜しむ方も一定数います。

救急車は無料で病院に連れってってくれますからね。

擦り傷、切り傷、手足の骨折

これで、命の危険が生じることは、ほぼないと思います。

しかし、骨折によって大きな欠陥を傷つけてしまう時があります。

このようなときは、ショック状態に陥ることがあるので、一概には命の危険がないとは言えません。

特に救急車を呼ばれる確率が多いのは小中学校です。

マニュアルにあるのか定かではありませんが、素人が見ても救急車で行く必要がないケガでも呼ばれます。

これは、まず親の影響があるのかもしれません。

後から親が「なんですぐ救急車を呼ばなかったの‼」って言われたら学校の先生が困るからではないでしょうか?

また、学校の先生に医学知識が少ないことも挙げられるかもしれません。

学校には養護教諭。いわゆる、保健室の先生がいます。

この保健室の先生の判断で、救急車が必要なのか判断しているのだろうと思います。

この判断が、間違った解釈なら、救急隊が正すべきだと感じています。

今度呼ばれたら参考までに聞いておきますね。

酔っ払い

都会の消防では多いですね。

地方でもちらほらあります。

警察官からの通報やお店からの通報が多い印象です。

救急で呼ばれていくと、ただ飲みすぎて、眠って潰れている場合。

トイレで吐いて、潰れている場合がほとんどです。

こんな時は、仲間や身内は見捨てずに適切な対処をした上で、自宅まで送り届けてください。

ただ、叩いても反応がない、呼吸が少ない、泡を吹いている場合は重症です。

医療機関にすぐに連れていくか、救急車が必要ですので注意してくださいね。

どんな時救急車を呼んだらいいの?

総務省消防庁からこのようなアプリが出されています。

全国版救急受診アプリ (愛称「Q助」)  | 救急車の適正利用 | 総務省消防庁 (fdma.go.jp)

このアプリで、現在の症状をタップしていくだけで、救急車が必要なのかを判断できます。

判断に迷う場合は、使ってみてくださいね。

1秒の判断で様態が悪化するものもあります。

明らかにおかしい‼と思った場合は直ちに119通報をしてください。

まとめ

救急隊の現状を分かっていただけましたか?

これからさらに高齢化が進んでいきます。

本当に救急車が必要な人が必要な時に利用できるように、ひとりがある程度の医学知識を持つことが大切です。

医学知識は、地域の人と密着している、消防士や救命士が広めていくべきだと考えています。

救命講習の際、少しでも役に立つ知識を広めていきたいと思います。

では、今日はこの辺りで‼

ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村
RELATED POST