どーも‼いちパパです‼
私も消防士になり、12年・・・たくさんの消防関係の本を読んできました。
今日は現役消防士であり、救命士がおすすめする本をご紹介します。

- 現役消防士がおすすめする本が知りたい人
- 新人消防士で勉強したいけど、何を読んだらいいか分からない人
消防という特殊な世界では、様々な事案に対して対応していかなければなりません。
では、そのための知識や情報はどこから取り入れなければならないのでしょう。
私が若いとき、火災検討会でこんな場面がありました。
モルタルの壁が崩れる前、副署長は「崩れるで離れろ」とおっしゃられました。
その後、本当に壁が崩落して間一髪でしたが、壁が崩れる前や、屋根が落ちる前なんかには何か前兆があるんですか?
長年の感や‼感じるんや‼
なるほどーーー‼
【心の声】それじゃー経験ない俺らはわかんないじゃん‼
こういう人って、昔はたくさんいたんです。
今も一定数いますけどね。
もちろん、長年の経験は重要です。
何か嫌な予感がするときは、災害現場で分かる時があります。
しかし、それを長年の感で済ましてしまうのはどうかと思います。
必ず何か前兆や徴候があるのです。
現在の消防は、団塊の世代が大量退職し、若手が多くなっています。
消防力の低下はいなめません。
また、火災件数は年々減少傾向にあります。
経験ができない分、知識でカバーするしかないのです。
この知識をカバーするアイテムが書籍なのです。

消火戦術理論
ジャパン・タスクフォース監修の著書になります。
この著書では、主に火災について一から学ぶことができます。
消防士=消火のプロ
火災といっても、様々な火災があります。
住宅火災・工場火災・マンション火災など様々です。
住宅火災といっても、木造住宅と鉄筋コンクリートの住宅では火災の性状は全く違います。
火災の性状が違うということは、消火方法も全く違います。
水をかければ火はいずれ消えます。
しかし、消火のプロである私たち消防士は、安全・確実、さらに効率を求めていかなくてはなりません。
まずこの著書では、火災とはなに?水ってなに?放水の仕方は?これらの基礎知識を学びます。
学んだ後に、安全・確実・そして効率よく消火する方法を学ぶことができます。
私自身、何となく分かっていたこともありましたが、とても参考になることが多く、知識が深まりました。
一度手に取って読む価値はあると思います。
ファイヤーファイター・サバイバルガイドブック
こちらも同じく、ジャパン・タスクフォース著・監修の著書になります。
こちらはファイヤーファイターサバイバル(FFS)の基礎知識が学べる著書になります。
現代の新築一戸建て住宅は、高気密・高断熱住宅が急増しており、火事に強い家が多くなっています。
従来の木造住宅では、消防隊が現場に到着する頃には、火災も最盛期となり手のほどこしようがなかったのが現状です。
しかし、高気密・高断熱住宅の場合、火災になった一室のみが燃えていることが多くなってきました。
また、外壁がもらい火に強くなったことから、従来の外からの放水では消えなくなってしまったのです。
そのため、消防隊は屋内進入し消火しなければなりません。
燃えている建物に入るということは、濃煙・熱気の中に身を投じなければなりません。
以前よりも、消防隊にかかる負担や、危険度は上がっていると感じます。
この著書では、屋内進入した消防隊が窮地に立たされた時の対応や、自分の身を守る方法を学ぶことができます。
私が若いころでは学ばなかった知識がたくさん詰め込まれています。
このFFSは、新人教育に取り入れるべきだと考えます。
自分の命、仲間の命を守るための知識を付けるため、一度手に取ってみてはいかがですか?
消防設備アタック講座
これは、新しく予防業務に就くことになった方に一度読んでもらいたい著書になります。
予防業務に初めてつくと、消防用設備の事って全然わかんないですよね。
私も、初めて予防係になったときは、自火報の差動式・定温式・光電式など、何が何なのか全然分かりませんでした。
それをこの著書では、初心者でも分かりやすく解説してあります。
予防業務初心者の方にはもってこいの著書になっていますよ。
JPTECガイドブック
救急隊ならJPTECでの活動を知っておきたいところです。
これは、救急隊に向けた外傷事案に対するガイドブックとなります。
私の勤務する地域では、このJPTECに則り活動を行います。
プロトコールにも記載されているため、このガイドブックに沿った形で活動を行います。
救命士のみならず、一般の救急隊員も必要となる書籍です。
私は、JPTECのインストラクターをしていますので下の本も持っています。
インストラクターを目指している方は、こちらもあわせて買うといいですね。
6訂版 消防救助技術必携 一般救助
救助隊を目指す方には、必ず持っておいてほしい本になります。
私も、以前は救助隊として活動していました。
その頃、基礎から学ぶためこのような本で知識を蓄えました。
救助活動基礎知識(従来型)、救助活動基礎知識(都市型)、救助用器具基礎知識、事故種別活動要領、安全管理と幅広い知識が身に付きます。
552ページのボリュームでこの値段は安すぎます。
まとめ
消防士は読書習慣がない人が多くいる印象です。
今まで、スポーツ1本でやってきて「本なんて読んだことない」って人が多くいます。
私もその一人でした。
しかし、消防という専門知識を蓄えるには本しかありません。
本を読むことで、現場でのバリエーションが増えます。
このバリエーションを増やすことが消防士として大切なことだと感じます。
ひとつの選択肢にとらわれない、臨機応変さを持った消防士になりましょう。
まだまだおすすめの本は紹介したいと思っています。
では、今日はこの辺りで。
